インターネットディスク

 
 

インターネットディスクとP2P(ファイル共有ソフト)の違い

ファイル共有にもいろいろな仕組みがある

最近、Winnyなどのファイル共有ソフトを使っていることによる、データ流出などの事故がたびたびニュースでも取り上げられています。そのためインターネットを利用したファイル共有は危険だと考える方も増えているようです。インターネットを利用したファイル共有は本当に危険なのでしょうか。

実は、ひとくちにインターネットを利用したファイル共有と言っても、その方法には大きく二つの方法があります。それは「オンラインストレージ」という仕組みを利用したものと、「ピア・ツー・ピア(Peer to Peer/P2Pとも表記)」(以下P2P)と呼ばれる仕組みのものです。インターネットディスクは、「オンラインストレージ」の仕組みを利用したサービスです。いっぽうWinnyなどに代表されるいわゆるファイル交換ソフトは、「P2P」という技術を利用しています。
どちらもインターネットを利用してファイルの共有ができますが、「オンラインストレージ」と「P2P」という仕組みではどのような違いがあるのでしょうか。その違いについて理解を深めれば、便利なファイル共有を安全に利用することができます。

「オンラインストレージ」と「P2P」の違い

まず、「オンラインストレージ」の仕組みについて、ここでは弊社のインターネットディスクを例に説明します。インターネットディスクの仕組みを一言で説明すると、厳重なセキュリティによって守られた、データーセンターというパソコンとは別のところに、自分専用の安全なプライベートスペースを持ち、もうひとつのハードディスク(データ保存先)としてファイルを保存したり、取り出したりすることができるというものです。また特定の領域を指定し、そのスペースのみに限定したアクセスを許可することで、特定の人とファイルを共有することができます。

通常みなさんは、お金を銀行へ預けたり引き出したりして利用しているはずです。なぜなら、必要な時にいつでも引き出せ、使わないお金は預けておけば、紛失や盗難にあうことがなく、大切な財産を守ることができるからです。

お金は安心できるよう銀行に預ける

データもお金のように大切なものと考えれば、インターネットディスクはこの銀行の例とよく似ています。万一パソコンが壊れたり、紛失したとしても、インターネットディスクを利用していれば、いつでもデータを元に戻すことができ、また常に安全に守られているからです。

データは安心できるようインターネットディスクに預ける

つまり、「オンラインストレージ」の仕組みとは、銀行を利用して大切なお金を運用しているようなイメージなのです。

いっぽう、「P2P」とはどのような仕組みでしょうか。「P2P」とは、個々のパソコンもしくは複数のパソコン間で直接データをやりとりする仕組みです。自分のパソコンそのものの一部を公開し、データを渡したい相手から自分のパソコンに直接アクセスして取り出してもらうイメージです。また、「P2P」の場合、専用のファイル共有ソフト(例えばWinny)を利用しますが、多くの場合、相手を特定して共有するのではなく、同じ共有ソフトを使っている不特定多数の全く知らない他人から自分のパソコンにアクセスされるような仕組みになっています。

「オンラインストレージ」を銀行のイメージに例えましたが、「P2P」を例えるなら、あたかもカギを掛けていない自分の家に、他人に勝手入ってもらうような仕組みと言えるかもしれません。

「P2P」を例えるなら、カギを掛けていない自分の家に、他人に勝手入ってもらうような仕組み

セキュリティを考える

「オンラインストレージ」であるインターネットディスクは、自分のパソコンとは別のインターネット上のディスクスペースです。したがって、自分のパソコンに他人が関与するようなことが一切ないということが安心のポイントと言えます。しかも、大切なデータは厳重で安全なスペースに保管されており、ファイルを公開する場合でも、公開URLを知らない人からは、このスペースにアクセスされることはありません。相手を特定して確実な受け渡しができるのです。また、公開したフォルダに、勝手にファイルをアップロードされたり、自動でファイルを送信されることもありません。

「オンラインストレージ」型では、特定の相手だけ公開領域にアクセスできる

「P2P」型では、データを自動的に第三者に送ってしまう恐れがある

「P2P」の仕組みの場合は、自分のパソコンに他人が直接アクセスすることになり、これが根本的な脆弱性であると言われています。利用するファイル共有ソフトによっては、自分のパソコンで受信したデータを自動的に公開する仕様になっているため、送信したくないデータを第三者へ渡してしまったり、不要なファイルを直接パソコンに受信してしまう恐れがあります。万が一、違法なファイルやウイルスに感染したデータを受信してしまった場合は、「P2P」でつながっている不特定多数の人に、これらを広めてしまうことになりかねません。つまり、知らない間に、自分が加害者となってしまう危険性が潜んでいるのです。ニュースで耳にする情報漏洩事件などは、本来共有していないはずのデータを公開してしまうような仕掛けのウイルスを受信してしまったために起きています。

【ファイル共有ソフトやサービスの例】

P2Pを使ったファイル共有ソフトやサービスには、以下のようなものがあります。

  • Winny,
  • WinMX,
  • Bit Torrent,
  • FolderShare,
  • Windows Live メッセンジャー,
  • Acquisition,
  • Cabos,
  • LimeWire,
  • Share,
  • Kaza,
  • Shareaza,
  • eDonkey,
  • eMule,
  • xNap など

「P2P」という仕組みにも、

  • パソコンのハードディスクを資源とし、データセンターのような外部施設を必要としないため、コストがかからない。
  • ファイル共有をギブアンドテイクのように行うことで互助的に目的のデータが入手できる。

といったようなメリットがあると言われています。
したがって、「P2P」という仕組み自体が絶対的に悪いとは言えませんが、少なくとも、その仕組みとリスクをきちんと理解して利用することは必要になります。

目的に応じた正しい利用を正しい手段で

このようにファイル共有にも複数の考え方があり、それぞれに特長があります。ファイル共有=危険という過剰反応により、極端な例ではファイル共有サービスの利用を全面的に禁止するような動きもあるようですが、重要なことは、インターネットを利用したファイル共有には、「オンラインストレージ」という仕組みと「P2P」という仕組みがあり、それぞれの特性やリスクをきちんと理解し目的に応じた利用をすることなのです。そうすれば、便利なファイル共有を正しく安全に行うことができます。

インターネットディスクは、お客様の大切なデータを厳重で安全なスペースで保管、管理し、他者へデータを渡す場合にも、相手を特定して確実に渡すことのできる安全なファイル共有を実現するための手段として提供しております。是非お客様のご用途と照らし合わせてご検討ください。

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